こんにちは、くろです!
今回は、僕が楽に弾けるようになった、
「ボーイングの仕方」について
お話ししていきます。
この方法は、
オンラインレッスンの生徒さんから
この方法はもっと早く知りたかった!
右手がかなり楽になりました~!
というコメントを頂いていたので、
そのボーイングの一部(全弓の弾き方)を
公開する事にしました。
ちなみに、下記の動画では
ボーイングのやり方を
説明しています。
※細かな内容や理由は
動画時間が長大になる為、
ブログで書くことにしました。
ボーイング とは
まず、ボーイングの基礎知識について
お話ししていきます。
ボーイングとは、
弓を使用して弦を振動させ
音を出すことを指します。
弓元から弓先へ弾く事をダウン、
弓先から弓元へ弾く事をアップ、
と言います。
ちなみに、ボーイングする際は、
力は使用しません。
「脱力」というワードがあるように、
腕の重さを利用して、
弓にぶら下がるようにしつつ、
音を出してあげます。
なので、
力で押さえつけて弾かないよう
注意しましょう。
※腱鞘炎の原因になります。。
では、 ボーイング をする時の
ポイントですが、
1.指や腕に、変な力を入れない
2.弦を振動させる
3.腕の重さを利用して弾く
この3つになります。
※特に、1は非常に重要な基礎です。
この1~3をクリアする事で、
楽にしっかり音を出す
「土台」が出来上がります。
逆に言えば、
どんなテクニックが使えても、
これが出来ていないと
楽にしっかり弾けません。
なので、ここからは
3つのポイントを
細かく説明していきます。
なぜこの3つが大切なのか、
どうして動画のように
ボーイングする必要があるのか。
細かく解説していこうと思います。
1.指や腕に、変な力を入れない
ボーイングをする時、
基本的には力は使いません。
その為、
どこかが力んでいる時点で、
奏法に間違いがある状態になります。
先ほどお話ししたように、
ボーイングは腕の重さを利用して、
音を出してあげます。
なので、
腕を無理に伸ばして弾いたり、
肩や肘を上げて、
押さえつけて弾いてしまうと、
音が上手く出なかったり、
もしくは負荷がかかってしまい
右手が痛くなったりします。
では、腕や指に
力を入れないようにする方法を
解説していきます。
1ー1. ボーイング は2段階に分ける
無意識でボーイングをすると、
大抵の人は手から先行して
ボーイング をしようとします。
しかし、手から先行すると、
腕が伸びきってしまい
肘に余裕がなくなる場合が多いです。
※腕が通常より長い方は別です。
肘が伸びきってしまうと、
自然と肩も上がってしまい、
力が入ってしまう原因になります。
その為、僕はボーイングを教える時、
2段階を意識してもらっています。
まず1段階目は、肘から先行して
ボーイングをします。
次に、肘から先を伸ばします。
こうしてあげる事で、
腕に多少の余裕が
作りやすくなります。
あと、肘から先行する事により、
手に意識が向きにくくなり、
手に力が入り辛くなります。
↓
脱力につながります。
肘から先行する事で、
弦の響きも阻害しなくなるので、
響くようになります。
実は、手元に意識が行くと、
弦の振動を無意識に止めやすくなります。
本当に多くの人が
陥りやすいポイントです。
あと、2段階にしている理由は、
肘だけで伸ばすのに限界があるからです。
あとは、
普段子供たちに説明する際に
伝わりやすかったからです。
※10年教えている内に、こうなりました。
はじめの内は、
肘から→肘から先
を徹底してやって下さい。
なので、基本的に全弓を弾く時は、
「肘から」を徹底的に
意識してみましょう。
※無意識でできるようにしましょう。
ボーイングをする時は、肘から。
1-2.肘は上げない
ボーイングは肘から弾くんだよ~
という話をしましたが、
1つ気を付ける事があります。
それは、肘を上げない事です。
肘が上がると肩も連動して上がるので、
力が入る原因になります。
基本的に、先弓まで使うと
ある程度「肘の高さ」は
上がってしまいます。
なので、
ダウンでも肘は余裕を持たせますが、
アップで肘を元の位置に戻すようにします。
上の画像のように、
上がった肘を下に持ってきて
元の位置に戻します。
ちなみに、肩を下げても
肘が上がっていると
力は入ってしまいます。
例えば弓に手をかけて
ぶらーんとぶら下がるとき、
肘は下に来ると思います。
※試しに机に指をかけて、
逆に力で押さえつける時は、
肘を上にすると
押さえつけやすくなります。
人間の構造上、肘の位置で
上記のように役割が変わるので、
肘は上げないようにしてみて下さい。
1-3.親指に力を入れない
1-1と1-2で、
ボーイングをある程度
楽にすることができます。
ただ、ここでネックになるのが
親指です。
下の記事では、
弓の持ち方を説明してますので、
もし良ければ見てみて下さい。
親指は軽く曲げますが、
指の長さによって
弓の持ち方は多少変わります。
ただ、
弓をしっかり持ってしまっていると、
親指に力が入りやすいです。
弓は持つのではなく、
ぶら下がった時の腕の重さで
弾くものです。
親指は、つっかえ棒のような
ほぼ添えるだけのために使うので
親指なしでも弾く事はできます。
(弾き辛いですが…)
動画内でも紹介していますが、
ぜひ親指なしで
軽くボーイングしてみて下さい。
※全弓じゃなく、中弓までで大丈夫です。
1-4.肩甲骨を広げる意識をする
最後に余談ですが、
肘から2段階で持っていき、
親指も力が抜けたら、
肩甲骨(背中)を
動かす意識で
ボーイングを練習してみて下さい。
より可動域が広がり、
音量や響きが増幅されます。
ただし、1-1~3ができてから
やってみて下さい。
※しっかりできていないと、基礎が崩れてしまう事があるからです。
2.弦を振動させる
続いて、弦を振動させるですが、
弦は振動させることで、
音をふくよかにして響かせることができます。
逆に、振動を止める要因があると、
・音量が大きくならない
・固い音がなる
・音がかすれる
・ガリッと雑音がなる
などが起こってしまいます。
では、
どのように弦を振動させて
楽器を響かせればいいのか
解説していきます。
2-1.弾く位置を気を付ける
弓は、駒近くで弾いたり、
指板近くで弾いたりすることがあります。
その理由は、
音量を調整するためや、
音色を変えるために行います。
駒近くで弾けば、
音量は大きくなり、
中身の詰まった濃い音が出せます。
※比較的少ない弓の量で弾きます
逆に指板近くで弾くと、
音量は小さくなり、
ふわっとした柔らかい音になります。
※比較的多い弓の量で弾きます
しかし、理由もなく駒に寄ったり
指板近くで弾くと、
音量も音色もバラバラになります。
※駒近くと指板近くでは弾き方が違うので、
何も意識せず動くと
弦の振動の妨げになります。
そして、音がかすれたり、
音がガリっとなる原因も
ここにあったりします。
なので、
思い通りに動かせるようにするために、
まずは「指板」と「駒」の間で
安定して弾けるようにしましょう。
特に、ボーイングの練習の際は、
気を使ってみて下さい。
2-2.真っすぐ弾いてあげる
これも大切ですが、
もし鏡があれば、
鏡を見ながら練習してみて下さい。
なぜなら、
まっすぐ弾けているかどうかは、
そのまま目視では分りづらいからです。
これは弦楽器の落とし穴ですが、
弓を真っすぐ弾けているつもりでも、
鏡で見ると曲がっている…
という事はよくあります。
なので、可能なら
鏡で見るか、先生か知人に確認してもらうのが
一番いい方法です。
そして、真っすぐ弾く理由ですが、
これもかすれたりする原因になるからです。
音が裏返る、かすれる等は、
弓が真っすぐ弾けていない可能性があります。
※弓が斜めに動いていると、
振動の妨げになってしまいます。
なので、しっかり真っすぐ弾けるよう、
ボーイングの練習時に注意してみて下さい。
2-3.弓は寝かさず、弦に対して垂直に立てる
弓は、音量を抑えるために、
あえて弓を寝かす場合があります。
しかし、それが癖になってしまうと、
いざ大きい音量を出すときに、
音量が出づらくなってしまう場合があります。
弓の接地面は、大きければ大きいほど
弦がより振動するので、
音量が大きくなります。
なので、常日頃弾く時や、
ボーイングの練習の際は、
弓を弦に対して垂直にするようにしましょう。
2-4.弦の振動を止めない意識を持つ
2-1~3ができたら、
あとは弦の振動を止めない意識を
常に持ってみましょう。
3.腕の重さを利用して弾く
1と2が出来ていれば、
かなり楽に、良い音で
ボーイングすることができます。
あとは、腕の重さを利用して弾く
「脱力」ができれば、
楽に弾き続けられるようになります。
この脱力は、
今までの1~2ができていれば、
あとは「ぶら下がる感覚」を
掴むだけで出来るようになります。
もし「脱力の仕方が分からない…」という方がいましたら、オンラインレッスンをオススメします。
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