【チェロ】左手の押さえ方(1stポジション編)

今回は、「左手の押さえ方」の基礎、
1stポジション」についてお話ししていきます!



下記動画で解説していますので、参考にしてみて下さい!

では、上の動画で説明している内容に、
+@で解説していこうと思います!

目次

弦を押さえるポイント

1stポジションで弦を押さえるポイントは、主に4つあります。

1.指を曲げる(そらない)
2.親指は2の指(中指)の下
3.弦を押さえる指は、立ててあげる
4.指先で掴むように、弦を押さえる



動画内では、サクッと見られるように短めの動画にしていますので、
細かな解説をしたいと思います!

1.指を曲げる(そらない)

なんで、指を丸く曲げる必要があるの?


チェロを習い始めると、まず先生から
「左指は曲げなさい、そってもダメですよ」
とよく言われると思います。



でも、なぜ曲げなければいけないか分からないですよね。



実は、指がねて接地面が広がると、
その分響く音が出しづらくなるからです。



実は弦を指で押さえる際、見た目よりもしっかり押さえる必要があります



例えば、開放弦は良く鳴るのに、
指で押さえると音が鳴らしづらくなる
事があります。



これは、弦が鳴る状態までしっかり押さえられていない状態になります。
その原因の1つが、「指をねかせてしまっている」です。



指をねかせると接地面が広くなるので、
せっかくしっかり押さえても力が分散されてしまい、
綺麗な音が出しづらくなります




指の強度が上がってくれば、
音色を柔らかくするためにあえて指をねかせる事もしますが、
基本は指を丸く曲げた状態で弾きます。




あと、接地面が広がると、音の発音が悪くなります
いわゆる「もやもや~」っとした音です。

指を丸く曲げるのは、
・点で押さえて、しっかり押さえやすくするため
・発音を良くするため



じゃあ、指が反っちゃダメなのはどうして?

指が反ってはダメな理由は、
・指の関節に負担が来やすく、指を痛めやすい
・指が反る=指に力が入っているので、脱力しづらい
・速いパッセージが弾きづらくなる
・柔らかいビブラートがしづらい

と、様々な理由があります。




ちなみに、普段物を掴むとき、
指は反るでしょうか?



基本的には、反らないと思います。




そう、指が反る状態は、指にとって不自然な動きなので、
指の関節や筋肉へ大きな負担がかかってしまいます
(関節が曲がる反対側に、無理に曲げている状態です)



指にとって不自然な形を取っているので、
力が入ってしまい、脱力ができない原因にもなります




あと、チェロの弦を押さえるのは、
最終的にはグッと握るように掴んで押さえるのではなく、
チェロの首(ネック)にぶら下がるようにして押さえます



上の絵のように、チェロの首(ネック)にぶら下がります。
※上記の内容は別の記事「左手の脱力」を書いてお伝えしようと思います。




話を戻しまして、
指が反った状態で押さえるのは、怪我の原因にもなりますので、
少しずつ直していきましょう。

指が反ってはダメなのは、
・指を痛めやすくなるから
・左指の脱力がしづらくなるから



2.親指は2の指(中指)の下

親指の位置って、どこに置けばいいんだろう?


こんな質問をよく頂きますが、
基本は2の指(中指)の下に置きます。



理由はいくつかありますが、

・小指を押さえやすくするため
・指を垂直に立てやすくするため

この2つが特に大きな理由です。



まず、親指と小指が離れてしまうと、
小指が押えづらくなります。



しかし、親指と小指を寄せすぎてしまうと、
他の指が押さえづらくなってしまいます。


その為、2の指(中指)の下くらいが程よいです。



あと、動画内でも説明していますが、
親指が人差し指より上に行ってしまうと、
指がねてしまいます



試しにペットボトルか何かを指先で掴んで、
親指を上に持ってきてみて下さい。

自然と指がねてしまうと思います
※普通に持つのではなく、指先で掴んでください!


基本的に指がねてしまうのは、
親指の位置が上に来ているからです




指を立てようとするのではなく、
親指の位置を整えて、指を立てやすくしましょう。
そうすれば、自然と治ってきます。

(注)ちなみに、指を立たせるために親指をねかせると、
手が固定されてしまい、ビブラートがしづらい手になります。
寝かせ過ぎないように注意しましょう。

3.弦を押さえる指は、立ててあげる

弦を押さえる時は、なるべく弦に対して垂直になるよう
指を押さえてあげます。


指が斜めになると、力も横に逃げてしまい、
余分に弦を押さえる力が必要になります。




そのため、効率よく力をそこまで使わず押さえるために、
弦に対して、なるべく垂直に押さえる必要があります



指が寝てしまう場合は、
親指の位置を2の指(中指)の下に持って来ましょう。
(2.で解説しています)

4.指先で掴むように、弦を押さえる

これは、実際にやってみた方が分かりやすいと思います。



まず、500mlペットボトルを準備しましょう。
(眼鏡ケースでも、水筒でもいいです)

そして、指先で掴むように持ちます。
(手のひらにはなるべく付かない状態です)


ちなみに、親指は2の指(中指)と同じ位置です。



この、指先でペットボトルを掴んだ状態が、
弦を押さえる形としてベストな形です

ちなみに、指先で掴んだ状態で、
親指を人差し指より上に持ってきてください。



…どうでしょうか?


掴みづらくはないでしょうか。

もしくは、小指薬指中指が浮いてないでしょうか



これと同じ現象が、弦を押さえる時にも起こります。



親指の位置が上に来てしまうと、余分な力がいるので、
左手が疲れたり痛くなったりします。



押さえにくいフォームで無理やり押さえている状態なので、
その負担が指や手、腕に来たりします。

肘の位置について

最後に、肘の位置についてお話ししていきます。


こちらにつきましては、動画内の4分14秒にある
弦を押さえる時の肘の位置」をご確認ください。



こちらでは、補足をお伝えします。



こちらも、

肘の位置って、何が正解なの?


という質問を受けたことがありますが、
肘の位置は人によって違います。


ただ共通して言えるのは、
・手首がへこまない肘の位置
・肘を下げすぎない
・肘を上げすぎない

です。



え、じゃあなにが正解なの!?


という声も出てくると思うんですが、
ハイポジションから1stポジションまで、
移動しやすい肘の位置がベストです





というのも、

・手首がへこまないハイポジションに移動しやすくするため
          左手に変な力が入らないようにするため

肘を下げすぎないハイポジションに移動しやすくするため
          腕の重さをかけやすくするため

肘を上げすぎない=腕の筋が張りやすくなってしまうため
          力が抜けにくくなってしまうため


というように、
ハイポジションに移動しやすい肘の位置であれば、
基本的には大丈夫だからです。



ハイポジションに行く度の位置を変えていたら、
1st→7thポジションを行き来する曲は弾けなくなってしまいます。



動画内でやっている方法で
肘の位置を確認するようにすれば、
段々と楽に弾けるようになっていきますので、オススメです。



あ、ただ、手首はへこまないよう気を付けて下さい!

・最後に

いかがでしたでしょうか!


今回解消できなかった、左手の脱力につきましては、
また別の機会でお話しします!

もし、左手の押さえ方で悩んでいましたら、
下記からWebレッスンをお申込み下さい!
お待ちしております!






この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次
閉じる