こんにちは、チェロのくろです。
今回は、
「練習の始め方&終わり方」
についてお話します。
入門者向けの記事ですが、
ぜひ参考にしてみてください。
練習の始め方
基本的には、以下のような流れです。
1.チェロをケースから出す
2.エンドピンを出す
3.弓を張る
4.松脂(まつやに)を塗る
5.調弦(ちょうげん)する
1.チェロをケースから出す
まずは、ケースから楽器を出します。
チェロを持つときは、
ネック(チェロの首の部分)か、
側面のくぼみを持つことが多いです。
![](https://kuro-cello.com/wp-content/uploads/2022/10/チェロの持ち方.jpg)
上の図を参考にしながら、
チェロを持ちましょう。
あと、弓を出すときは、
極力弓の毛に触れないようにしましょう。
弓の毛は馬のしっぽを使っており、
手の皮脂や汗が付いてしまうと、
毛が摩耗してしまうからです。
あとはチェロの置き方です。
チェロは、楽器内部の左側に
魂柱(こんちゅう)という木の支えがあるため、
魂柱が倒れないよう左側を下にして置きます。
もし、練習中にチェロを置くときには、
必ず左側を下にして置きましょう。
※弦楽器は直射日光にも弱いので、
なるべく直射日光は避けましょう。
2.エンドピンを出す
チェロの底部に付いている鉄の針を、
「エンドピン」と呼びます。
エンドピンを出す場合は、
ネジを反時計回りに回して緩めます。
エンドピンを出したら、
時計回りにネジを回して固定します。
![](https://kuro-cello.com/wp-content/uploads/2022/10/エンドピン用!-962x1024.jpg)
(注)エンドピンにも様々なタイプがあり、
基本的には説明書などを参考にしながら
エンドピンを出すようにしましょう。
※長さに決まりはありませんので、
自身の身体に合わせつつ、
構えやすいよう調整しましょう。
3.弓を張る
弓を張るときは、
下記画像のようにスクリューを回して、
弓を張ります。
時計回りで弓を張り、
反時計回りで弓を緩めます。
![](https://kuro-cello.com/wp-content/uploads/2022/10/image.jpg)
弓を張るときは、
張り具合に注意しましょう。
まず、木の部分がまっすぐになるほど
弓を張ってはいけません。
弓の摩耗が早くなったり、
弓の操作が難しくなったりします。
![](https://kuro-cello.com/wp-content/uploads/2022/10/image-1.jpg)
逆に、張らなさすぎもダメです。
毛が木の部分に当たってしまい、
毛が切れてしまう原因になります。
音量も出しづらくなったりします。
![](https://kuro-cello.com/wp-content/uploads/2022/10/image-2.jpg)
弓を張るときの目安は、
弓の毛と木の間が
約1㎝くらいになります。
※あくまで目安です。
弓の性質や使用年数などによって
変わりますので、
ほどよい弓の貼り具合を探しましょう。
![](https://kuro-cello.com/wp-content/uploads/2022/10/image-3.jpg)
4.松脂(まつやに)を塗る
松脂とは、
松の樹脂を固めたもので、
いわゆる滑り止めです。
こちらを弓の毛にぬります。
基本的には、
3~5往復ぬれば十分ですが、
松脂の種類や毛の状態によって
多少異なってきます。
しっかりぬりたい場合は、
弓元と弓先にも3回追加でぬります。
![](https://kuro-cello.com/wp-content/uploads/2022/10/image-4-1024x579.jpg)
めちゃめちゃ弾きやすくてオススメです。
5.調弦(ちょうげん)する
調弦では、チューナーを使います。
![](https://kuro-cello.com/wp-content/uploads/2022/10/image-5-1024x768.jpg)
上記のタイプでは、
まず左上のボタン「TUNER ON」
を押して電源をつけます。
そして、上下矢印が付いている
「CALIB」ボタンで
Hz(ヘルツ)を決めます。
Hzは音の高さを表しており、
最近では440~443Hzが多く、
オーケストラでは442Hzがよく採用されています。
なので、
Hzを442Hzに設定しましょう。
ちなみに、
チューナーは基本的に
ドレミを英語表記で表しています。
※ドレミファソラシド→CDEFGABC
そのため、
ドはC、ソはG、レはD、ラはA
になります。
![](https://kuro-cello.com/wp-content/uploads/2022/10/image-6.jpg)
チェロの弦は「ド・ソ・レ・ラ」
チューナーでは「C・G・D・A」
と表示されます。
ぜひ、ドレミを英語で読めるようにしましょう。
まず、
1番高い「ラ(A)」の音から
合わせていきましょう。
チューナーは下記画像のように、
音が低いと♭(ふらっと)のランプが光り、
音が高いと♯(しゃーぷ)のランプが光ります。
そして、
音が合っていると
真ん中のランプが光ります。
※チューナーの種類によって
異なりますので、使用方法は
各チューナーの説明書をご覧ください。
![](https://kuro-cello.com/wp-content/uploads/2022/10/image-7-1024x270.jpg)
音を合わせるときは、
チェロの下にある「アジャスター」
を回して音を合わせます。
チェロを正面から見て、
時計回りに回すと音が高くなり、
反時計回りに回すと音が低くなります。
チューナーを見ながら、
1番高い「ラ(A)」から
順番に合わせていきます。
基本的に調弦をするときは、
高い弦から合わせるようにしましょう。
![](https://kuro-cello.com/wp-content/uploads/2022/10/image.png)
![](https://kuro-cello.com/wp-content/uploads/2022/10/image-1.png)
もしアジャスターが回らない場合は、
ペグを回してあげますが…
巻きすぎて弦が切れないよう
注意しましょう。
(ペグは巻きすぎると弦が切れます)
![](https://kuro-cello.com/wp-content/uploads/2022/10/ペグ!!!.jpg)
ちなみに、ペグを動かしたあとは、
ペグを軽く回しながら
奥まで差し込んで
固定するようにしましょう。
練習の終わり方
基本的には、以下のような流れです。
1.弓の木の部分や、楽器の弦や本体を拭く
2.弓を緩める
3.エンドピンを収納する
4.楽器をケースにしまう
1.弓の木の部分や、楽器の弦や本体を拭く
弓や楽器本体、
弦についた松脂や汗を、
布等で拭きます。
拭く場所は、
弓の木の部分(毛は拭きません)、
弦、指板、表板、側板(側面)等です。
松脂や汗が付きそうな所は、
しっかりと拭きましょう。
※水拭きはNGです。
必ず乾いた布で拭くように注意しましょう。
2.弓を緩める
弓を緩めるときは、
スクリューを反時計回りに回します。
緩めすぎるとスクリューが
取れてしまいますので、
ある程度緩めれば大丈夫です。
(スクリューと木の間が開かない程度に緩めます)
![](https://kuro-cello.com/wp-content/uploads/2022/10/image-2-1.jpg)
3.エンドピンを収納する
エンドピンをしまってあげます。
エンドピンをしまう場合は、
ネジを反時計回りに回して緩めます。
エンドピンをしまったら、
時計回りにネジを回して、
エンドピンを固定します。
4.楽器をケースにしまう
最後に、
楽器に傷がつかないよう気をつけながら、
ケースにしまいます。